「今だから見える」と応援してくださるOBの親御さん達
2012.06.27.17:47
「今だから見える」と応援してくださるOBの親御さん達
▼今年、長男がめでたく念願のB大学に入学したS君のお母さんが「仕事でこちらに来たついでに…」とおっしゃって、夕方ぱいでぃあを訪問された。お母さん自身、息子さんがほとんど引きこもりの状態になっていた頃とは見違えるように若々しくなり、今は家庭に仕事にと精力的に活躍されている様子が伺われた。生き方や気力の持ち方、周りの状況が変われば人はかくも大きく変わりうるものなのか──そんな感じである。
▼学校に行けなくなり引きこもり状態となっていた息子さんがすっかり意欲を失っていた時、お母さんもまた深く沈み込んだ状態にあった。足繁く通った教育相談、医者通い、投薬…、しかし一向に改善の兆しは見えず、殆んどさじを投げた状態でのフリースクール・ぱいでぃあへの相談であった。だから、親子とも当初はまったく私達に期待していなかったかもしれない。だから私達の言葉に従い、車で送迎はすることにしたものの、「来ても5分と経たずの退席」からのスタートだった。
▼それでも、他所には絶対足を向けようとしなかった息子さんが、たとえトンボ帰りの連続からの始まりではあっても、とにかく母親の車に乗ってやって来ようとしたからには、私達の言動に何かを感じたからに違いなかった。その蜘蛛の糸のように細い信頼の絆が、彼を徐々にそこから引き出す作用をしたのである。それまでは直ぐに帰っていた彼が、少しは私達の話しを聞くようになり、少しずつ会話が来るようになり、生徒が帰った後の誰もいない教室をのぞいてみたり、そこに座ってみたり…、そして、遂に皆と同じ教室に腰掛けるようになったのだった。
▼フリースクールの活動に参加して通常に活動できるようになってからは、持ち前の真面目さや真摯さもあり、少しずつ少しずつ薄皮を剥がすように変わって行き、自分に自信を持ち始め、無事進学も果たした。そして今年の春、めでたく念願の大学にも進学できたのである。それは彼なりに不登校というレッテルを貼られた偏見からの脱却の過程でもあったろう。「不登校とは負け犬になることではない。一つの生き方の選択である」ことを彼は見事に証明して見せてくれた。今後とも、その体験を否定せず、貴重な体験として活かすことに意味があろう。
▼お仕事で忙しい中、わざわざやって来てくれたお母さんは「当時はよく見えなかったけれど、今は物がよく見える。本当の物は何か見分けられるようになった」とを話された。だから、これからもいろいろな人のためにぱいでぃあに頑張って欲しいと。そう言って、今回もまた応援の寄付を差し出された。ありがたい!ぱいでぃあを飛び立たれた方の中に、このような形で応援を申し出られたり、「当時は自分達のことで精一杯だったが、今だから出来る」と有形無形の形で応援して下さる方達がいらっしゃる。私達の活動はそういう見えない手、これ見よがしではないけれども陰に陽に差し出される様々な手に支えられていることを忘れないようにしたいと思っている。
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「教育落書き帳」(ブログ)
http://blog.goo.ne.jp/gootyokipapa/
「フリースクール・ぱいでぃあ」のサイト
http://freeschool-paidia.hp.infoseek.co.jp/
「いきいきニコラ」のサイト
http://www.os.rim.or.jp/~nicolas/
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▼学校に行けなくなり引きこもり状態となっていた息子さんがすっかり意欲を失っていた時、お母さんもまた深く沈み込んだ状態にあった。足繁く通った教育相談、医者通い、投薬…、しかし一向に改善の兆しは見えず、殆んどさじを投げた状態でのフリースクール・ぱいでぃあへの相談であった。だから、親子とも当初はまったく私達に期待していなかったかもしれない。だから私達の言葉に従い、車で送迎はすることにしたものの、「来ても5分と経たずの退席」からのスタートだった。
▼それでも、他所には絶対足を向けようとしなかった息子さんが、たとえトンボ帰りの連続からの始まりではあっても、とにかく母親の車に乗ってやって来ようとしたからには、私達の言動に何かを感じたからに違いなかった。その蜘蛛の糸のように細い信頼の絆が、彼を徐々にそこから引き出す作用をしたのである。それまでは直ぐに帰っていた彼が、少しは私達の話しを聞くようになり、少しずつ会話が来るようになり、生徒が帰った後の誰もいない教室をのぞいてみたり、そこに座ってみたり…、そして、遂に皆と同じ教室に腰掛けるようになったのだった。
▼フリースクールの活動に参加して通常に活動できるようになってからは、持ち前の真面目さや真摯さもあり、少しずつ少しずつ薄皮を剥がすように変わって行き、自分に自信を持ち始め、無事進学も果たした。そして今年の春、めでたく念願の大学にも進学できたのである。それは彼なりに不登校というレッテルを貼られた偏見からの脱却の過程でもあったろう。「不登校とは負け犬になることではない。一つの生き方の選択である」ことを彼は見事に証明して見せてくれた。今後とも、その体験を否定せず、貴重な体験として活かすことに意味があろう。
▼お仕事で忙しい中、わざわざやって来てくれたお母さんは「当時はよく見えなかったけれど、今は物がよく見える。本当の物は何か見分けられるようになった」とを話された。だから、これからもいろいろな人のためにぱいでぃあに頑張って欲しいと。そう言って、今回もまた応援の寄付を差し出された。ありがたい!ぱいでぃあを飛び立たれた方の中に、このような形で応援を申し出られたり、「当時は自分達のことで精一杯だったが、今だから出来る」と有形無形の形で応援して下さる方達がいらっしゃる。私達の活動はそういう見えない手、これ見よがしではないけれども陰に陽に差し出される様々な手に支えられていることを忘れないようにしたいと思っている。
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